QGISとArcGISの比較|①ポイント→ラスタ 変換

GISソフトは無償のものから有償のものまで、たくさん種類があります。弊社ではArcGISをメインで使用していますが、無償で使えるQGISもなかなか使えそうだ!ということで、ArcGISと比較しながらQGISの可能性を探ってみたいと思います。



目次

(1)そもそもQGISとArcGISってなに?
(2)「ポイント→ラスタ」の機能について比較検証
(3)さいごに



(1)そもそもQGISとArcGISってなに?

QGSIは無償版のGISソフト、ArcGISは有償版のGISソフトとして有名です。

QGISはプラグイン(機能拡張)がたくさんあり、その全ての機能が無料で使えます。日本国内だけではなく世界中で使用されているソフトであり、世界中のプログラマーがあらゆるニーズで活用できるプラグインを開発してくれています。ArcGISで数十万円するような機能もQGISのプラグインを使えば解決することもあります。

一方、ArcGISは基本価格が390,000円で、高度な解析をしたい場合はさらに数十万円の追加ライセンスが必要です。(※これは法人向けの価格であり、教育機関や個人利用する場合はもっと安くで利用できるそうです。)ArcGISは高価なソフトだという印象がありますが、一方でソフトの操作性やデザインはとてもよくできていて、「使いやすい」という印象もあります。特におさえておきたいポイントは、大容量データ(例えば、航空レーザ測量データなど)を扱う業務に適している、ということです。日本全国を網羅しているSHPデータで描画速度や処理速度を比較してみたのですが、QGISは描画速度が遅かったり、固まることが多かった一方、ArcGISはスムーズに動きました(同じPCで検証しています)。

QGISのイメージ



(2)「ポイント→ラスタ」の機能について比較検証

では本題に入ります。QGISはどこまでできるのか?

今回は「ポイント→ラスタ」の処理についてArcGISとQGISの処理結果を比較してみました。結果がこちら↓です。



変換は問題なくできてますが、なにか違いますよね...?

ArcGISは、ポイントを囲むようにラスタを作成しているのに対し、QGISはポイントとポイントを結ぶようにラスタが作成されています。点と点の間は自動で補間されていました(補間方法は選択できませんでした)。

ざっくりとした分布図を作成する場合などは、変換方法の違いによって結果が大きく異なることはないかと思いますが、解析業務など細かいデータを扱う場合は、変換方法を確認しておき、どれを採用すべきなのか?を検討しておくのがよいかと思います。




(3)さいごに

比較してほしい機能やブログ記事に関するご要望、お仕事のご相談などありましたら、ぜひCONTACTページからご連絡ください。お待ちしています。